「Paradise Lost ~Fall on me~ / ~Beside you~」未整理感想
Paradise Lostを聴いてからずっと気が狂っている。パラロスの設定やらを整理したくなったので自分用にメモ。
感想となんちゃって考察!
Paradise Lostとは
Paradise Lost|うたの☆プリンスさまっ♪
楽園の終わりと始まり。
楽園を守るため、希望の光を纏い信じ続ける者。
楽園を変えるため、翼を闇に染め自由を求める者。
天使と堕天使……叶えられるのはどちらの願いか。
公式サイト「STORY」
- HE★VENS出演のドラマ。
- 初のグループ内ユニットによるイメージソングが前編後編ごとに制作。
- ドラマCDが2020年8月26日発売。
芝居系のお仕事が形になるのはこれがはじめてなのかな? こういうの大好きなのでとても嬉しい。
やっぱり芝居ってその人の在り方や考え方がモロに出るものなので、まだまだバックグラウンドが語られていないHE★VENSのみんなのことをより知ることができると思うんです。
でももっとちょうだい!(強欲)
- 完全受注生産盤はスリーブケース仕様
- メンバーの書き込み入り台本とアクリルスタンド(それぞれのジャケットビジュアルからひとりずつのもの)が封入
アクスタは飾る場所を用意できていないのでまだ出していませんが、台本は読みながら聞きました。やっぱり書き込み入りって文化ってすばらしい。
そもそも手書きだし、どんなペンを使うのか、どんなふうに線やマークをつけるのか。ヴァンくんはサインペン的な、輪郭が少しガサっとしたものですね。
解釈のメモや芝居プランをそのまま見ることができる。書き込みは人によって全く違うから面白い。
というわけで、聞きながら・読みながら感想。
配役
役名 | キャスト |
---|---|
ルシファー | ❤︎鳳瑛一 |
ベリアル | ❤︎桐生院ヴァン |
アザゼル | ❤︎日向大和 |
ミカエル | ❤︎鳳瑛二 |
ガブリエル | ❤︎帝ナギ |
ラファエル | ❤︎天草シオン |
Fall on me
youtu.be
果てまで堕ちよう──
美しい花々と平和に彩られた天界。
約束された未来はどこまでも明るく輝くはずだった。
光に寄り添う影を、目にしなければ……。
公式サイト Fall on me「Introduction」
- 前編。楽園から出ていくことを決意した、堕天使寄りの内容(全員登場します)。
やばい。
これは後編もなんだけど桐生院ヴァンが影のある色気を溢れさせている。
マージで気が狂いそう。いつもの元気でハッピーなヴァンも大好きだけど、落ち着いてしっとりとした芝居するヴァン、無敵では?
全体通して桐生院ヴァンという男とベリアルのギャップで軒並みしぬ。
ヴァンくんのオタク、みんなそのギャップ大好きでしょ。
キングダムだと"オス"いとことかわいさズル〜い〜♪とこにやられたって知ってる。
Track List
- Fall on me
- Desire ─大いなる願い─
- 天使と堕天使の対立
- Memories ─眩い記憶─
- ベリアルとガブリエルの回想シーン
- Darkness ─落ちる影─
- End ─闇の奥底へ─
- Fall on me (off vocal)
Beside you
youtu.be
あの日、交わした約束。
光を失った楽園に、残された者の祈りが響く。
過ぎ去りし日々に思いを馳せ、答えを探し求める。
ふたたび世界をひとつにするために……。
公式サイト Beside you「Introduction」
- 後編。楽園に残り守ると決めた、天使寄りの内容(こっちも全員登場する)。
- 楽曲は天使が歌う「Beside you」。
- 桐生院ヴァンの標準語が浴びられる!
- 前編にもちょっとだけあるけど後編のほうがちょっとだけ多い
Track List
- Beside you
- Sorrow ─隠した痛み─
- Pure ─美しい魂─
- Brightness ─光はある─
- Hope ─交わした約束─
- Beside you (off vocal)
ドラマパート
はじめに断っておきたいのですが、わたしはこの分野に恐ろしいほど明るくありません。
天使や天界、地獄などのワードにパッとこない。天使の名前とか特に「ペルソナで知ってる!」……おわり という感じ。
キホンのキからわからない人間だと思ってくださいね。
全体を通して引っ張りながら考えていきます。
天界とは何か
まず世界観から。
Fall on meサイドは天使と堕天使が対峙しているところから始まります。
天使らの背後には、天界の門があり、扉は固く閉ざされている。
下界には荒地が広がっている。
Fall on me ●天界と地獄の狭間 P.2
CD Track: Desire ─大いなる願い─
台本のト書きです。ここからみるにやはり
- 天界とは世界(天界、地獄、下界?を全て含めたもの)のごく限られた区域を指す?
- "空中で対峙するミカエルとルシファー" 等のト書き=みんな飛んでる
- 堕天使組が門へ向かおうとする時に羽ばたいている=距離がある?
- 天界の門は大きく、また天界は宙に浮いている?
情景はマジLOVEレボリューションズのHE★VENS GATEを思い出すと分かりやすいね(ほんとか?)
彼らのいうところの"下界"とは何なんだろう。Beside youでガブリエルはこう語っています。
天から堕ちれば、行き先はただ一つ、
神の威光も届かぬ無秩序な暗闇の果て……。
言わずと知れた『地獄』だよ……!
Beside you ●(回想/ガブリエルの過去)天界 ガブリエルの居室 P.8
CD Track:
これガブリエルの居室にルシファーがやってきて部屋の外で話しているシーンなのか……ってのはさておき、
少なくとも、彼ら天使が天界から足を踏み出し門の向こう側へ行くことはそれ自体が天から墜ちることであり、取り返しのつかないとんでもないこと。
この行為自体を"罪"と呼んでいたかは記憶にないのでまた調べますが、まあまず基本的に天使は楽園の外に出ることはないのでしょう。
でも天使組、門を守っているということは外に出てない? って感じですがおそらく重要なのは意思を持って神から離れるかどうかなのかな。天使軍はおそらく外に出て悪魔と戦っている気がする(楽園に侵入を許してはいないんじゃないかな〜)ので。
またベリアルは堕天した自分たちをこう言ってました。
生憎、神の言葉など堕天使には何の効力もない。
聖なる呪縛から解き放たれた存在になったんやから。
Fall on me ●天界と地獄の狭間 P.3
CD Track: Desire ─大いなる願い─
ベリアルのいうところの聖なる呪縛が単に比喩表現なのか、縛られている間は気づけない何かがあるのかは分かりませんが、天使組には神の言葉が効力を発揮するのかもしれません。少なくとも精神には効くよね。それが彼らのブレーキにも鎖にもなる。
天使組の発言は全体的に「堕天した3人が元に戻る=楽園へと戻ってくる」ことを望んでいるようでしたし、特にガブリエルは彼らが出て行った理由を深く考えること自体を拒否していました。
ミカエルが回想で、ルシファーたちみんなとずっと同じ未来を見続けていられると無邪気に信じ込んでいたあたりの描写も、彼らの無垢で暴力的な純粋さともとれますが、個人的には大なり小なり"神による支配"ではないかなと。
まだルシファーが天使長だった頃の回想で、兄弟二人が一緒にいるのに、ラファエルに言付けてミカエルだけを神が呼んでいたのもわたしは少し引っかかりました。
もちろんミカエルの担当している範疇に何かあったとも十分考えられます。たまたまとも。ルシファーと二人で話をするためにラファエルがついた嘘か、あるいは利用したというのはあんまり……考えられるけど考えなくてもよい可能性かなと思います(シオンとラファエルの性格から鑑みて)。ただ少し思うところがあって。
ルシファーは紹介文で以下のように書かれています。
かつては天司の中でも最高と謳われていた、あらゆるものに秀でた才能の持ち主。周囲からの信望も厚かったが、同時に能力の高さ故にやや傲慢なところもあった。弟のミカエルを溺愛していた。
公式サイト「CHARACTER」ルシファー
この紹介文、ルシファーの"傲慢さ"をわたしはあまり強くは感じなかったのですが、それはそれとして
ルシファーはその能力を高く評価されていました。周りにも深く信頼されていた。神にとっては有能な部下ですよね。ただもしそれが神をも脅かしかねないものだと神が危惧すれば……
たとえば、彼が溺愛する弟・ミカエルを取り込み、万が一の際には最も信用できる駒にするとか。
そうだとわたしのヘキに刺さるなあという話です。根拠はほとんどない。
っていうかそもそも神の信頼を最も得ている〜みたいなことをミカエルが説明してた気もしてきた……(記憶喪失)
天使と人間と悪魔
まあそもそもこの世界で"天使の力を必要としているひと"って、誰を指してるのかいまいちよくわかんない(人間っているの?)(下級天使はいる)(アザゼルがボコそうとしていた)んだけども。
と、考えていたらアザゼルくんの紹介文に答えがありました。
地上の人間を監視する役割を有していた。力を誇示するあまり天界の中でも爪弾きにされていたものの、味方と認めた相手に対しては面倒見がいい一面も見せる。ウリエルとは旧友だった。
公式サイト「CHARACTER」アザゼル
地上。人間おるわ。考えてみればアザゼルくんは人間という同種にも関わらずくだらない争いを繰り返してばかりいる愚かな世界にうんざりしていたし、ベリアルは人々に知恵を授ける中でそれを悪行に利用されてしまうことを憂いていた。ということは天使の力を必要としているのは彼ら。じゃあ彼らはどこにいるんだろう……
天界=楽園。そこから見て下界は荒地。地、ということは地上? ならばそこに人間がいるのだろう。
彼らが天使の力を必要としている。のかな。
ではガブリエルのいう『地獄』とは。公式サイトには以下のようにあります。
悪魔が支配する、一面の荒れ果てた不毛な大地。空には沈むことのない赤黒い月が常に浮かび、最深部には永遠に燃え盛る炎の池があると言われている。
公式サイト「KEY WORDS」地獄
まずここで重要なのは
- 悪魔が支配している
- 空には沈むことのない赤黒い月が常に浮かぶ=空がある。地下ではない
あたりでしょうか。
悪魔。天使軍は彼らと戦うためのものです。
天使長
天界に住まう全天使の頂点に位置する代表者。悪魔と戦う天使軍の総帥も兼ねており、戦いにおいては陣頭指揮を執ることもしばしばある。
公式サイト「KEY WORDS」
こうあるので、おそらくはルシファーがかつては担っており、現在はミカエルが担当しているのでしょう。
うんうん。悪魔ってどんなやつらなんでしょうね。どこかに言及あっただろうか……また探します。
でもって、堕天使たちは楽園を出た後、まず地獄にいる悪魔を一掃するところから始めたっぽいんですよね。
……地獄の手勢は思うてたより呆気ないもんやな。
いや、ちゃうな。この恐ろしいまでの堕天使の力がそうさせたのか。
天使やったときとは、比べ物にならない。
不必要な悪は排除された。
この荒れ果てた地の果ては、我らの新しい秩序を受け入れ、生まれ変わる。
Fall on me ●地獄 荒れ果てた地 P.43
CD Track:
うん。これで地獄は堕天使ルシファーの支配下となった。
わお……おそらく今まで天使軍が悪魔を討伐するのは
- 「楽園を脅かす状況」
- あるいは「悪魔が人間に対して悪さを働こうとする種族なのであればその場合」
だったんでしょう。
もちろん撃退してきたけど、苦労する時もあった。
どこかでミカエルが帰ってきたルシファーとウリエルを気遣うシーンがありましたよね。どこだっけ……上下巻どこだっけかなってレベルなのでまたあとで……うん……
でも堕天使となった彼らはそんな悪魔を排除し、そこを新たな拠点とした。
かなりその……火力やばすぎない?
堕天使たち
……ファー。ルシファー。
Fall on me ●
Track1: Desire ─大いなる願い─ 10:09
ところでこれベリアルなんだけどここマジ声色がその 闇に落ちてるけど優しくて……いや端的に言うととってもセクシーということなんですが……
ベリアルがルシファーを起こす"今"という現実に感謝。このあとの「天使のような寝顔やったで」もめちゃくちゃ興奮した。優しくささやくように!
まあどうしても推し二人のシーンなので最高になってしまうんだけども、それはそれとして。
なんというかここの段階でわたしは「迷うルシファーと、堕天使組の中でも最も"墜ちること"を望んでいるベリアル」という感覚を得たんですよね。
楽園の在り方に疑問を抱き始めてからルシファーはずっと考えている。今の楽園が最善とは思わない、と。
天を降りて堕天する形でよりよい世界を求めることを決めたのはアザゼルとベリアルの会話を聞いてからだったのではないかなと思います。
……なんて、嘯いておきながら、どうしようもなく未練を断ち切れないのが世の常では?
Fall on me ●
Track1: Desire ─大いなる願い─
ここあたりとか、珍しくイントネーションが標準語なんだよね。ヴァンくん自身もどっかで標準語使ってる〜って言ってたと思う。
ベリアルという男
何が言いたいかって言うと、ベリアルはあのワケワカラン・セクシー・スキマは堕天してからできてほしい……………………
天使ベリアル、ぱっと見はさも「おすまし〜」という感じでつんとしてて、露出ゼロに着込んでいてほしい。
役目を果たしていく中で悪用されていく、自らが授けた知恵。
飄々とした面を見せるたび「イメージと全然違う」と言われてはその笑顔の裏に黒いもやが広がっていてほしい
そう言われるたびに道化が酷くなるベリアル
演じる度合いが増えては徐々に霞んでいく自我 ヘキ〜〜〜!!
以上です。
楽曲
「Fall on me」
Fall on me、瑛一くんヴァンくん大和くんが歌う楽曲。
いや〜〜ほんとテーマからして正直オタク大好きなやつじゃん(特大主語)って思ってたけどやっぱ"概念"なんだよね……
歌詞の一番好きな部分言っていいですか? 言います。
…どうか 俺を憎んでくれ
お前の中で息づけるのならば
どんな歪でもいい
これやばくない…………?
わたしがオタクになって、一番最初に知った強い感情というものが"憎悪"。
憎悪する側と、される側の二人をまず好きになったんですよ。この話別ジャンルなのでまた別にしたいところ。
される側って、する側がどう思うか分かってやっている。
自分の選んだ道が、相手と相反するのは分かっているけど、選ぶことをやめられない。
しかもこのパラロスの場合、楽園に残った天使たちが堕天使たちを簡単に憎めるわけないって、そこまで分かっているはずなんですよ。
……どうか、俺を憎んでくれ。
ずるすぎる!!!!
これ、もちろんベリアル(ヴァン)もアザゼル(大和)も少なからず抱く想いではあると思うんですけど、やっぱりルシファー(瑛一)からミカエル(瑛二)に向けるものが中心かなって個人的には思います。
ルシファー、そういう"ずるい"兄さんだと思うよ。
きっと一瞬だけ、ふ、と泣きそうにも見える微笑みで、言う。
目を離せばすぐに消えてなくなり、天使軍に対峙する反逆者としての顔に戻る。
でもミカエルがそれを見逃すはずがなくて、聞き逃すはずがなくて。だってもう一度、見逃しているから。気づけなかったから。ミカエルは兄であるルシファーのことに気づけていたら──と後悔したのだから。
今度こそひとつも聞き漏らすものかと思うミカエルは、ルシファーと対峙すること自体には躊躇いがあるとしても、聞こえてないはずがないんだよね。
たとえこの物語の結末がどうなろうと最期までミカエルの脳裏に焼きついていると思う。
ウァ〜〜〜〜〜呪いだ〜〜〜〜〜
ちなみにベリアルはガブリエル(ナギ)、アザゼルは迷ったけどラファエル(シオン)かなと思いました。
もちろん、大前提として堕天使組は天使組みんなに思っていると思うけど。
ベリアルとガブリエルの対比はまだ感覚レベルでしか掴めてないけどあえて言語化するなら……
そうだな、ベリアルは知恵を授ける天使、かつ自分の授けた知恵で悪行を働くものもいたから本心を隠すような口ぶり・振る舞いになった……と公式キャラ紹介であったことから、"言わない"天使だったとする。
ガブリエルは言わずもがな告知の天使。"伝えなきゃならない"天使。
ベリアルが"語らなかった"ことでガブリエルは傷ついてるんじゃないかな……ベリアル自身もそれを自覚している。
だから彼が、憎んでくれ、と言う先はガブリエル中心なのかなと思いました。
たぶんだけど天使的にも年齢差はリアルそのままなのかなーということで、最年長&最年少という対比もあるよね。
アザゼルとウリエルは、「対峙という形で向き合うこと」を割と受け入れられているのかな、ていうか向き合うことに"向き合えている"のかな……とドラマパート聞きながら思ったので、ここはラファエルを中心にしました。
ラファエルこそ、アザゼルをはじめとした3人の堕天・そして神への反逆に最も心を痛め傷ついている存在かなと、ドラマパートから感じたので。
そんなラファエルの傷をつくったのはほかでもない自分たち……自分だけれど。
残された天使の中で最も憎悪からかけ離れた存在であろうラファエルだけど、もし俺を憎むことで傷の痛みが薄れるのなら……みたいな。
力こそがアザゼルであり、天使の頃から暴走しかねない暴力としてギリギリを保っているみたいなとこあるっぽかったけど、そんな彼と治療を通じて心を通わせたみたいなこと公式設定紹介*1で言われててやばいな。
ていうかアザゼルとウリエルもやばいよ。親友だって綺羅くんがどこかで言ってたし、ドラマパートの中で幼なじみだってアザゼルが言ってた気がする。
アザゼルが堕天する日、彼は「永劫の別れ」と表現したけど、ウリエルは「未来永劫」
やっぱりアザゼルは二人との対比だ。ウリエルとは感情と理性。ラファエルとは傷つける者、傷つく者……かな。
これは堕天使たちの我儘で身勝手な願い。でも願わずにはいられない。
結局は自分のための願いでしかないけど……こういう傲慢さがずるいな〜〜〜!! 好きだな〜〜〜!!!!(幻覚)
何書きたいかごちゃごちゃしてきた
8000字超えたしマジで書き終わらんから一回ここで切っていい? 切ります。
*1:ラファエルの紹介部分。表現的には「交流を深めた」だった