太陽の下で傘

Umbrella in the sun

「ロミオ&ジュリエット」その1

 2017年版R&J、初日に行ってまいりました。立ち見3時間耐えた。アホなのでヒールだったんですけど。
 どうしても観劇って私にとっては特別な日なので、たとえ申し訳程度でもお洒落して行きたいなって思ってしまうんですよね。いつもよりはすこ~しだけ気合入れて行きます。マジで少しだけど。
 本当はもう少しあとに観に行く予定でしたが、やっぱり早く渡辺大輔さんのティボルトに出会いたくて立ち見を取りました。しんどいっちゃしんどいけど、視界を誰にも邪魔されないので悪くないですよね、立ち見。

ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」

2017年1月15日 17:30開演赤坂ACTシアター
CAST:古川雄大、生田絵梨花馬場徹、平間壮一、渡辺大輔、大貫勇輔、香寿たつきシルビア・グラブ、坂元健児、阿部裕、秋園美緒、川久保拓司岸祐二岡幸二郎 他
原作:ウィリアム・シェイクスピア
作:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎宝塚歌劇団
チケット:13,000円(S席)、6,000円(立ち見)
ジャンル:ミュージカル

romeo-juliette.com

https://www.youtube.com/watch?v=kuIsRthJHskwww.youtube.com

初日(1月15日17:30開演)

 今日は古川ロミオ、生田ジュリエット、馬場ベンヴォ、平間マキュ、渡辺ティボルト、大貫死のダンサーの日でした。
 R&J自体初めてで、『ロミオとジュリエット』に対してはシェイクスピアの戯曲は何となく読んでいるのと柿喰う客の『暴走ジュリエット』を観劇しているだけだったんですが、結構面白かったかな、と思います。正直に言ってしまうと私自身『ロミオとジュリエット』の話自体はそこまで好きでもない(嫌いってわけじゃないんですけど)のですが……最後に泣けたのでよかったとおもいます……泣けるか否かを指針にするの最悪って思うけど……

 というか私は出てくる人たちの歌がうまければうまいほど説得力となる(と思う)し満足感が得られてしまうので(最悪)、細かいところはもう一回観てからと思ってます。

 自分でも馬鹿だなって思うんですけどティボルトが出てきた瞬間双眼鏡構えてずっとティボルトを追いかけていました。だって立ち見じゃ肉眼で役者の表情が分からない……でも定点していたせいでところどころ全景が分からずに死んだ。めちゃくちゃティボルトに視線が吸い寄せられた……不可抗力だった……

 なのでティボルトの話をします。ビジュアル出た時から思ってたけどメチャクチャ百獣の王じゃん……キャピュレットはライオンモチーフだったし。サイコーだな〜! になった。明らかに強そうだもん。王者のオーラ。渡辺大輔さん王者のオーラをすっごい纏うことのできるかただなって思ってます。王者が好きなんだよな〜!!(自己分析)

ヴェローナ

 かっこよかった……かっこいい……え〜〜もっかい聞きたい! CD出して! ここでのティボルトは取り巻きに好きにさせながらも手持ちのナイフでいつ切りかかってもおかしくないといった風に動いていました。動きはゆっくりというか、余裕があり品があり、でもいつでもナイフを手にできるようにしている、みたいな。かっこいい〜〜!
 取り巻きの女たちが絡みついてくるのを好きにさせている(さほど興味もなさげ)けど満足そうに笑みを浮かべていてハァ〜〜!! かっこいい〜〜!!!

<ティボルト>

 まず、この曲の前のキャピュレット夫人との2人のシーン。「今夜はダメだ、先約がある」きゃ〜〜〜!!! タバコを夫人に咥えさせられるのがあまりにも……あまりにも……セクシー……
 今回あまりにも感想雑だなって自分でも思う。マージーでティボルト……ティボ……しか言えない状態になってます。
 <ティボルト>は歌詞に「孤独を抱いて〜」というのがあったけどそれならもう少し寂しそうな様子があるとより好みでした。制御できない怒り憎しみが全面的に前に出ている印象でした、全体を通して。それも好き。

<本当の俺じゃない>

 <本当の俺じゃない>は宝塚版の楽曲をiTunesで購入して予習していきました。あとに書く<今日こそその日>も。
 勝手に私が思っているんだけなんですけど、大輔さんは高音がめちゃくちゃ綺麗で気持ちよくて聞いているとサイコ〜〜〜! の気持ちが強くなります。<本当の俺じゃない>は全体的に高い気がして(※音楽方面には明るくありません)、観る前は大変そうだなあなんて思ってたんですがすごい! 綺麗! ずっと聞いていたい! CDにして! もっと言えばDVDにして!
 一番高いところ「戦い始めてる」のところはちょっと大変そうでした。でももっときれいになるのかな。本当に最高です。

https://itunes.apple.com/jp/album/ben-dangno-anjanai-cest-pas/id583756628?i=583756721&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog

<今日こそその日>

 めっちゃかっこよかった。もっと取り巻きの女と絡むダンスなのかなと思ったけどそれはちょっと少なめでした、思っていたより。<ティボルト>のところにも書きましたが全体的に『怒り』『憎しみ』の感情がほとんどでした。
 めちゃくちゃ怒ってて怒りすぎでは?(力を抜くじゃないけど別の雰囲気も観たくなった)なんて思ってたけど、歌詞のどこの部分だったかは失念しましたが、ジュリエットに対する愛が狂気に変わった瞬間を、この歌の中で感じました。「ジュリエットに告白しよう」のところかな。
 衣装について、ティボルトは何だかどんどん露出が高くなってくんですけど(上半身)、「俺の心を引き裂いた」のところでシャツの前ガッて広げ……開けられててびっくりした。

https://itunes.apple.com/jp/album/jin-rikososono-ri-cest-le-jour/id583784499?i=583784569&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog

ティボルトとは

 ちょっと逸れて、ティボルトの考察をしようと思います。1回観ただけなのであとで撤回するかもしれません。
 ティボルトがジュリエットに抱く想い、それは彼の言うとおり「愛」であるとも思いますが、どちらかというと彼にとっての彼女は「救い」であると感じました。

 もちろん、従姉妹であるジュリエットに対し恋愛感情も持っていた。だけど小さい頃からジュリエットに対して「守りたい」という感情も持っていたんだと思います。そこがジュリエットには「優しい従兄弟」として映っていたんだろうなあ、と。
 パリスとの婚約についてティボルトが抵抗した理由は、「自分がジュリエットと結婚したい」「できない」とかの感情より前に、「ジュリエットを守りたい」だったように思いました。

 ティボルトは愛に飢えてるっていう見方もある(セリフで何か言及されていたらどうしよう、確認しよう)けど、愛に飢えてるのはどちらかというとキャピュレット夫人で、ティボルトはとにかく寂しくて埋まらない隙間を埋めようとしているイメージです。愛に飢えてるならジュリエットからの愛をもっとどうにかして得ようとする気がする……ジュリエットからの愛を何が何でも得たいみたいな様子はあまりないように見えた。
 というか「報われぬこの恋にけじめを」と歌うのだから愛を獲得しようとは思ってないだろう

 まとめて言うと、ティボルトのいうジュリエットへの「愛」は、必ずしも「恋愛感情のみ」ではなくていいんじゃないかなということです。必ずしも恋じゃなくていいよ〜彼にとって彼女は「救い」なのだから。

決闘

 決闘というか喧嘩シーン、喧嘩の仕方が本当にかっこよかった〜!!
 前に一歩踏み出すように足を大きくあげて、目の前の敵を蹴り押す……? というか、その一歩で蹴り倒すみたいな。個人的に殴るより足技のほうが好き。これは趣味の話。その蹴り方が『ガチンコ 喧嘩上等』という映画における渡辺大輔さんの喧嘩の仕方に近く、これは本人の動きの癖というかやり方なのかな?(もちろん本人が喧嘩をしているということではなく!)と思いました。かっこいいので映画も観てください。

 回し蹴りみたいのはなかったけど、上で戦ってたし回せる幅なさそうだったもんなあ。

最期

 これはね……マーキュはあんなゆっくり……こう、時間があったのに、ティボルトは倒れてそのまま、あまり時間もなく……死んでしまうのが。あまりにも……なんというか、ティボルト自身に時間がなかったことを感じさせられてしんどかったです。彼はあまりにも生き急いでるように見えたし、助けてくれる人も支えてくれる人も絶対的に信頼できる親友も、……思いの通じ合った大切な人もいないまま、自分自身を振り返って憎しみだけではない他の道を探す間もないままにその生命を終えてしまったことが、あまりにも「可哀想」だった。

 初日の印象は憎しみで他人も自分も傷つけながら生き急いで、何にも気づくことができないまま死んでいくかわいそうなひと、でした。
 寂しい、とか、助けてほしい、とか、悲しい、みたいなことをちゃんと実感することができないまま、なんとなく、日々心の埋まらない隙間を女で埋め続けるだけだった。あまりにもかわいそうなティボルトとして私の目には映りました。


 以上が初日初観劇の感想でした! 本当はティボルトの死以降もちゃんと書きたいんですけど! 今日はここまで! 早くまたティボルトに会いたい!

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